🐶🐱 犬は13種類!? 猫は3種類!?|意外すぎる「動物の血液型」の世界

青空の下で笑顔の犬と猫が並ぶイラスト。犬は13種類、猫は3種類の血液型があることを紹介する記事のアイキャッチ。 あにまるまにあ 🐾 動物の生態を学ぶ
犬の血液型は13種類、猫は3種類!? 人間とはまったく違う“動物の血液型”の仕組みを、獣医学の視点からやさしく解説🩸

🩸 「うちの子はA型?B型?」と思ったこと、ありますか?

実は、犬や猫の血液型は人間の「A・B・O型」とはまったく違う仕組みで決まっています。
人間の血液型は「ABO式+Rh式」という分類で決まりますが、
動物は種ごとに異なるシステムを持っており、輸血や医療の現場で非常に重要な要素です。

この記事では、犬・猫・馬・牛・チンパンジーなどの血液型を、
最新の獣医学研究とともにわかりやすく解説します。

🤖💬犬猫のDNA検査を自分でできるって知ってる?


🧬 血液型の基本|人間の「ABO式」とは何が違うの?

血液型とは、赤血球の表面にある抗原(たんぱく質)の種類で決まるものです。
人間の場合、「A抗原」「B抗原」「Rh因子(+/−)」の有無によって分類されます。

一方、動物の場合は――
🔹 種ごとに抗原の種類も命名方法もまったく異なる
🔹 「A型」「B型」という呼び方でも、人間のA・B型とは別物
なのです。


🐶 犬の血液型はなんと13種類!「DEA式」とは?

犬の血液型は、DEA(Dog Erythrocyte Antigen)式と呼ばれるシステムで分類されます。
現在知られているのは DEA1.1、1.2、3、4、5、6、7、8 など、13種類以上の抗原です。

その中でも特に重要なのが「DEA1.1」。

  • DEA1.1陽性:最も多い型(日本の犬の約60〜70%)
  • DEA1.1陰性:輸血時の**“万能ドナー”**として知られる

💡 ポイント
犬の初回輸血では反応が出にくいですが、
2回目以降は抗体ができ、命に関わる重篤な反応を起こすことがあります。
そのため、輸血前には必ず血液型検査とクロスマッチテスト(適合検査)が行われます。

🐱 猫の血液型はA・B・ABの3種類

猫の場合は「AB式」に似ていますが、やはり人間とはまったく別のシステムです。
猫の血液型は「A型」「B型」「AB型」の3つに分類されます。

  • 日本の猫の約 90%以上がA型
  • スコティッシュフォールド、ブリティッシュショートヘア、アビシニアンなどは B型が多い
  • AB型は非常にまれ(全体の1%未満)

そして猫では、人間以上に異型輸血による危険性が高いのが特徴。
1回の誤った輸血でも、数分で致命的な溶血反応が起きる可能性があります。

💡 豆知識
母猫の血液型がB型で、子猫がA型の場合、
初乳を飲むと抗体で溶血を起こす「新生子溶血(neonatal isoerythrolysis)」という病気になることがあります。
ブリーダーや繁殖家では特に重要な知識です。

🧬 ゴリラの血液型:全個体がB型

  • ゴリラの血液型は、人間と同じく ABO式血液型 に分類されます。
  • ただし、遺伝的に すべてのゴリラはB型
  • これは「A型遺伝子が欠けている(遺伝子欠損)」ためで、B型の遺伝子しか存在しないからです。
  • Rh因子も人間とは異なるバリエーションで、Rh−やRh+のような区別は一般的にはされません。

🐴🐮🐵 他の動物の血液型まとめ

動物主な血液型システム型の数特徴・備考
🐶 犬DEA(Dog Erythrocyte Antigen)13種類以上DEA1.1陰性は“万能ドナー”として重要
🐱 猫AB式(猫AB system)3種類(A・B・AB)A型が最多。異型輸血で強い反応
🐴 馬A, C, D, K, P, Q, U約30種類組み合わせで数百万通り!母馬と胎児間で不適合も
🐮 牛A, B, C, F, J, L, M, S, Z約11種類Bシステムだけで60種類以上の抗原が存在
🐵 チンパンジーA, O型のみ2種類人間と近いがRh因子は異なる
🦍 ゴリラB型のみ1種類ABO式で全個体がB型。遺伝的に固定
🐇 ウサギ約14種類多様実験動物で研究が進む段階
🐹 モルモット約2種類少数限定的研究しか進んでいない
🐘 ゾウEEA(Elephant Erythrocyte Antigen)不明(複数)研究初期段階、個体差が大きい
🐫 ラクダ約5種類一部研究のみ同種間輸血でも反応リスクあり
🐎 シマウマA, C, Qなど馬に近い馬と交配する“ラバ”では輸血不可
🐷 ブタA, O, P, Q, R, S, T, U約8種類人間との異種移植研究に応用される
🐔 ニワトリA, B, D, E, H, I, J, K, L, M, N, P13種類以上家禽類で最も多様な血液型をもつ
🐁 マウスH-2 system(MHC)多数(遺伝的多型)移植・免疫研究に重要なモデル

👩‍⚕️ 人間と動物の“決定的な違い”

比較項目人間
分類方式ABO+Rh式DEA式猫AB式
主な型数8種類(A/B/AB/O × Rh)13種類以上3種類
初回輸血の反応弱い(抗体なし)弱い強い(抗体あり)
輸血時のリスククロスマッチ必要クロスマッチ必要非常に高い(型違い厳禁)

動物では、人間のような“同じA型同士ならOK”という簡単な話ではないのです。
同じ「A型」と呼ばれていても、まったく異なる抗原構造を持ちます。


🏥 ペットの輸血最前線|“献血犬・献血猫”の存在

動物医療の進歩により、近年では
「献血犬」や「献血猫」として登録する制度も始まっています。

輸血用血液は冷凍保存が難しく、病院や大学が独自に血液バンクを運営しています。
中でも、日本動物高度医療センター(JARMeC)は全国でも先進的な取り組みを行っています。
日本動物高度医療センター(JARMeC)公式サイト

💡 ドナー登録条件の例(犬の場合)

  • 体重25kg以上
  • 健康でワクチン接種済み
  • 穏やかな性格
  • 定期的な健康診断と採血

📚 出典

  • 日本動物高度医療センター(JARMeC)公式情報
  • 獣医輸血学会報「動物輸血ネットワークの現状と課題」, 2023

🧡 まとめ|「血液型を知る」は“命を守る準備”

普段は意識しない「血液型」も、
手術・交通事故・貧血など、緊急輸血が必要なときに命を左右する重要な情報になります。

ペットの定期健診時に一度、血液型検査をしておくと安心です。
また、「うちの子の血液型カード」を作っておくのもおすすめ。
いざというとき、獣医さんが素早く判断できる助けになります。

📚 参考文献

  1. American College of Veterinary Internal Medicine (ACVIM) Consensus Statement, 2019
  2. ISFM (International Society of Feline Medicine) Guidelines, 2021
  3. 日本獣医師会雑誌『動物輸血の最新知見』, 2023
  4. Pet Blood Bank UK “Feline and Canine Blood Typing”, 2023
  5. 日本動物高度医療センター(JARMeC)公式サイト
  6. Veterinary Clinical Pathology, Vol.49, 2020
  7. American Journal of Veterinary Research, Vol.82, 2021

❓FAQ|動物の血液型と人間との違い

Q1. 犬や猫にも血液型はありますか?
A. はい。犬はDEA(Dog Erythrocyte Antigen)というシステムで13種類以上、猫はA・B・ABの3種類に分類されます(人間のABOとは別物)。

Q2. 人間のA型・B型と、猫のA型・B型は同じ意味?
A. いいえ。名称が同じでも抗原が別なので互換性はありません。人と動物、動物種どうしの輸血はできません。

Q3. 犬は初回輸血なら型が違っても大丈夫?
A. 推奨されません。犬は初回反応が弱いことがありますが、抗体ができると再輸血時に重篤な溶血を起こす恐れがあるため、事前の血液型判定+クロスマッチが基本です。

Q4. 猫はなぜ異型輸血が危険なの?
A. 猫は自然抗体を持つため、型が違うと1回目でも即時の溶血反応が起こり得ます。必ず型判定とクロスマッチが必要です。

Q5. 日本で多い猫の血液型は?
A. A型が多数派(約9割)とされます。一部の品種ではB型の頻度が高めです(例:ブリティッシュショートヘア、スコティッシュなど)。

Q6. “万能ドナー”の犬って本当にいるの?
A. DEA1.1陰性の犬は受血側へのリスクが比較的低く、臨床上「万能ドナー」と呼ばれることがあります。ただし完全に安全という意味ではなく、クロスマッチは必須です。

Q7. ゴリラの血液型は本当に“全員B型”?
A. はい。霊長類の中でもゴリラはABO式でB型のみが報告されています(古典文献から現代の分子遺伝学研究まで一貫)。

Q8. 馬や牛の血液型はどれくらいある?
A. 馬はA・C・D・K・P・Q・Uなど多数(組み合わせで数百万通り)、牛はA・B・C・F・J・L・M・S・Zなど。Bシステムだけで60種以上の抗原が知られます。

Q9. ペットの血液型はどこで調べられる?費用は?
A. 動物病院で判定可能です。簡易キットを使うことが多く、費用は病院や検査方法で異なります(数千円目安)。手術予定や持病がある場合は事前把握が安心です。

Q10. 献血犬・献血猫のボランティアはありますか?
A. あります。大学病院や二次診療施設、血液バンク等がドナー登録制度を運用しています。条件(体重・年齢・健康状態・ワクチン歴など)は施設ごとに異なります。

Q11. 家でできる事前準備は?
A. 血液型カード医療記録(既往歴・薬歴)をまとめ、緊急時に提示できるようにしておくこと。かかりつけ医と輸血対応可能な施設を確認しておくと安心です。

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