氷が消えるスピードが、命のカウントダウンになっている——。
2025年10月10日、国際自然保護連合(IUCN)は、絶滅の恐れがある野生動物をまとめた「レッドリスト」を更新し、
北極に生息するズキンアザラシ(hooded seal)を、上から2番目の危険度である「危機(Endangered)」に引き上げました。
🤖💬絶滅危惧種の教科書 – 基礎知識
🌡️ 北極で進む“4倍速の温暖化”
IUCNによると、北極圏の気温上昇は地球全体の平均の約4倍。
過去40年間で、北極の海氷は夏季に約半分以下に減少しています。
ズキンアザラシは、出産・授乳・休息のほとんどを氷上で行うため、
氷が減る=生息地と繁殖の基盤そのものが失われることを意味します。
💬 IUCNは報告書で次のように述べています。
“The loss of stable sea ice directly threatens the reproduction and survival of the hooded seal population.”
(安定した海氷の喪失は、ズキンアザラシの繁殖と生存を直接的に脅かしている)
🦭 ズキンアザラシとは?特徴と生態

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Cystophora cristata |
| 英名 | Hooded Seal |
| 生息域 | 北極海・北大西洋(グリーンランド・カナダ・ノルウェー・ロシア周辺) |
| 体長 | 約2〜2.5m(オス)/約1.8m(メス) |
| 体重 | 約200〜300kg |
| 食性 | タラ、イカ、甲殻類など |
| 特徴 | 威嚇時に鼻を風船のように膨らませる(頭巾のように見える) |
オスが威嚇時に膨らませる鼻嚢(びのう)は、頭から顔にかけてふくらみ、
そのユニークな姿が「hood=頭巾」を連想させることからこの名が付きました。
❄️ 消える“氷のゆりかご”
ズキンアザラシの赤ちゃんは、わずか2週間ほどの間に母乳で急成長します。
しかし、その短い育児期間のあいだに氷が融けると、子どもが海に落ちて命を落とすこともあります。
温暖化によって出産のタイミングと氷の安定期がずれる“タイムラグ現象”も観測されており、
個体数の減少は年々加速しているのです。
🧩 北極生態系への連鎖的影響
ズキンアザラシは、ホッキョクグマ・ホッキョクギツネ・シャチなど
北極の頂点捕食者たちの重要な餌資源でもあります。
このアザラシが減少すると、
➡ 捕食者が他の動物を狙うようになり、
➡ 餌の連鎖が崩れ、
➡ 北極圏の生態ピラミッド全体が不安定になる。
つまり、ズキンアザラシの消失は“生態系ドミノ”の引き金になりかねないのです。
📉 現在のレッドリスト登録状況
| カテゴリー | 意味 | 登録種数(2025年10月時点) |
|---|---|---|
| 絶滅(EX) | すでに絶滅 | 900種超 |
| 野生絶滅(EW) | 飼育下のみ生存 | 約90種 |
| 危機(EN) | 絶滅の危険が非常に高い | ズキンアザラシなどを含む主要種 |
| 危急(VU) | 絶滅の危険が高い | 約13,000種 |
| 近危急(NT) | 将来危険になる可能性 | 約8,000種 |
今回の更新で、絶滅危惧種は4万8646種に達しました。
この数字は年々増え続けており、地球規模での生物多様性の危機を示しています。
🌍 「遠い北極」の話ではない
北極の温暖化は、私たちの生活とも無関係ではありません。
海氷が減ることで海流のバランスが変化し、世界各地の気候パターンにも影響が出ています。
たとえば:
- 日本でも台風の大型化・集中豪雨の増加
- 漁場の変化や魚種の北上
- 海面上昇による沿岸生態系の損失
「北極のアザラシの話」は、やがて私たちの足元の現実になるのです。
🧠 もっと知りたい!FAQ
Q1. ズキンアザラシは日本でも見られる?
A. ズキンアザラシは通常、北極海に生息していますが、
まれに流氷や海流の変化などの影響で、北海道沿岸に迷い込む個体が確認されています。
Q2. どうすればこの種を守れるの?
A. 個人レベルでは、気候変動を抑える行動(再エネ利用・省エネ・フードロス削減など)が間接的に効果を持ちます。
また、IUCNやWWFなどの保全団体への寄付・情報拡散も重要な支援です。
🔗: 国際自然保護連合日本委員会(Japan Committee for IUCN)
🔗: WWFジャパンのサイト
Q3. ズキンアザラシがいなくなると何が起きる?
A. 北極の生態系バランスが崩れ、ホッキョクグマなどの捕食動物が餌を失います。
結果として、他の動物にも連鎖的な絶滅リスクが広がる可能性があります。
Q4. 他に温暖化で危機にある北極動物は?
A. ホッキョクグマ、セイウチ、シロイルカ(ベルーガ)、アカアシミズナギドリなども「気候変動の影響種」としてIUCNに登録されています。
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