ワシントン条約だけじゃない、世界の動物を守る“6つの国際ルール”、全部知ってる?

世界の動物を守る6つの国際条約を象徴する地球と動物シルエットのイメージ。ワシントン条約、生物多様性条約、ボン条約、ラムサール条約、IWC、BBNJを表す動物たちが地球の周囲に配置されている。 あにまるまにあ 🐾 動物の生態を学ぶ
ワシントン条約を含む“6つの国際ルール”が絶滅危惧種や生態系を守っていることを象徴するビジュアル。

🐘🌏 はじめに

私たちが動物園で見る希少動物や、テレビで目にする野生動物。
実はその“生き残り”の背景には、
国と国が協力して作ってきた「6つの国際ルール があることを知っていますか?

「ワシントン条約」はよく聞くけれど、
動物を保護する国際法はそれだけではありません。

むしろ今、絶滅スピードが加速する中で、
世界は “取引・生息地・移動・海・多様性・捕鯨”…
異なる角度から動物を守るルールを張り巡らせています。

この記事では、
“世界の動物保護を支える6つの国際条約” を、
背景・歴史・禁止事項・参加国までわかりやすく解説します。


🦏 6つの国際ルール(条約)はこれだ!

  • ① CITES(ワシントン条約)
  • ② 生物多様性条約(CBD)
  • ③ ボン条約(移動性野生動物条約 / CMS)
  • ④ ラムサール条約(湿地条約)
  • ⑤ 国際捕鯨取締条約(IWC)
  • ⑥ BBNJ(高海域生物多様性条約 / ハイ・シーズ条約)

それぞれが守っている対象と目的がまったく違うんです。
1つずつ見ていきましょう。


① 🐆【CITES】ワシントン条約

絶滅危惧種の“国際取引”を規制する法律

どんな条約?

正式名称は
「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」
1975年に発効し、185カ国が参加

何を決めているの?

  • 絶滅危惧種の輸出入を禁止または規制
  • 動物を3ランクに分類
    • 附属書Ⅰ:取引ほぼ禁止(アジアゾウ、トラ 等)
    • 附属書Ⅱ:許可が必要(爬虫類、サメ類 等)
    • 附属書Ⅲ:特定国が保護を要請する種

なぜ必要だった?

1960〜70年代、
象牙・毛皮・爬虫類革などの国際商取引が爆発し、
多くの種が絶滅寸前に追い込まれたため。

👉「取引」そのものを国際的に縛る必要があった。


② 🌳【CBD】生物多様性条約

“自然そのもの”を守るための最も広い枠組み

どんな条約?

1993年発効、参加国は 196カ国(世界ほぼすべて)

特徴

  • 森林、海、土壌、農地など生態系全体を対象
  • 3本柱
    1. 生物多様性の保全
    2. 持続可能な利用
    3. 遺伝資源の利益配分(医薬など)

最近は 「30by30(陸と海の30%を保護)」 が世界共通の目標。

背景

1980〜90年代、
絶滅スピードが恐竜絶滅期を超えると指摘され、
「動物だけでなく自然全体を守る必要がある」と誕生。


③ 🦢【CMS】ボン条約(移動性野生動物条約)

渡り鳥・クジラ・ウミガメなど“国境を越える動物”を守る

どんな条約?

1983年発効、参加国は 約130カ国

守っているもの

  • 渡り鳥
  • クジラ
  • ウミガメ
  • サメ
  • アザラシ
    など、移動しながら生きる動物すべて

なぜ国際協力が必要?

たとえば渡り鳥は
“ロシアで繁殖 → 日本で休息 → オーストラリアで越冬”
と移動する。

👉 1国が保護しても、他の国で乱獲されれば絶滅する。

そのため、フライウェイ(渡りルート)全体を守る仕組みが生まれた。


④ 🦆【ラムサール条約】湿地の国際保全

水鳥の楽園である湿地を守るための国際ルール

どんな条約?

1971年に採択、1975年に発効。
参加国は 173カ国

主な内容

  • 各国が「国際的に重要な湿地」を登録
  • 湿地の適切な利用(wise use)を義務化
  • 水鳥・生態系を守ることが目的

なぜ湿地?

“埋め立て → 消滅 → 水鳥が減る” という
ヨーロッパでの危機が国際問題になったため。

湿地は「地球の腎臓」とも呼ばれ、水質浄化・洪水防止にも重要。


⑤ 🐋【IWC】国際捕鯨取締条約

クジラ資源の管理と保全

どんな条約?

1946年発効、88カ国前後が加盟

主な内容

  • 種ごとの捕鯨枠を管理
  • 資源評価
  • 商業捕鯨モラトリアム(1982年〜)

歴史の流れ

もともとは「捕鯨産業を持続させるための管理条約」。
しかし、20世紀の大量捕鯨でクジラが激減し、
“捕るため”の法律から“守るため”の法律へと性格が変化した。


⑥ 🌊【BBNJ】高海域生物多様性条約(ハイ・シーズ条約)

“公海”の動物を守るための最新国際ルール(2023採択)

どんな条約?

2023年に国連で採択された最も新しい国際法。
2026年に発効見込み。

守る対象

  • 公海(どの国の法律も及ばない海)の生き物
  • 深海サンゴ
  • マグロ類
  • クジラの回遊ルート
  • 海洋遺伝資源

目的

  • 公海に海洋保護区(MPA)をつくる
  • 企業の海洋利用に環境影響評価を必須化
  • 生物資源の利益配分ルールを整える

👉 海の30%保護(30by30)を達成するための“決定的なピース”。


🔍 6つの国際ルールをまとめると…

条約名守っているもの主な禁止・義務参加国数
CITES絶滅危惧動物の国際取引附属書Ⅰの商業取引禁止185
CBD自然全体(動物・植物・生態系)30by30、生態系保全計画196
CMS渡り鳥・クジラなど移動種回遊ルート全体の保全約130
ラムサール湿地・水鳥湿地の登録と保全173
IWCクジラ商業捕鯨モラトリアム88前後
BBNJ公海の生物保護区、環境影響評価発効前(60超が批准)

🐾 なぜ“6つすべて”が必要なのか?

① CITES → “取引”を止める

② CBD → “自然そのもの”を守る

③ CMS → “国境を越える動物”を守る

④ ラムサール → “住む場所(湿地)”を守る

⑤ IWC → “クジラ資源”を守る

⑥ BBNJ → “公海の未来”を守る

👉 守る対象が違うから、どれが欠けても動物は守れない。


📚 出典

  • CITES Official Website
  • Convention on Biological Diversity, Secretariat
  • CMS – Convention on Migratory Species
  • Ramsar Convention Secretariat
  • International Whaling Commission
  • UN BBNJ Agreement Documents
    (いずれも公式文書・国際会議資料より要点を整理)

🐾 まとめ

動物を守る国際法は、
“ワシントン条約さえ知っておけばOK”ではありません。

取引、生息地、回遊ルート、公海、生物多様性、クジラーー
さまざまな角度から 世界が協力して作り上げた「6つの国際ルール」 が、
いま私たちの知っている野生動物の姿を守っています。

この6つの視点を知ると、
ニュースの理解も深まり、動物の未来を考える視点が広がります。

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