渋谷駅前に佇むあの銅像。🐶4月8日は「忠犬ハチ公の日」。
今一度、ハチの物語に静かに耳を傾けてみませんか。
ハチはただ、飼い主に“会いたい”という気持ちだけで、生涯の多くを待つことに捧げました。
私たち人間は、その無垢な想いにどう応えることができるのでしょうか。
🐾ただ“会いたくて”待ち続けた犬
1923年、秋田県で生まれた一匹の秋田犬──ハチ。
東京帝国大学(現・東京大学)農学部教授の上野英三郎博士に引き取られ、東京・渋谷で共に暮らしました。
毎朝、博士を渋谷駅まで見送り、夕方には迎えに行く。
そんな日常は突然終わりを迎えます。
1925年 5月21日、いつも通りハチに見送られて出勤した博士は、大学での教授会終了後、脳出血で倒れ急死してしまう。享年53歳。
でもハチはその事実を理解できず、“いつもの時間、いつもの場所”で、帰りを待ち続けました。
上野博士の死後、ハチは博士の最後の着衣が置かれた物置にこもり、3日間食事を取らなかったと伝えられています。 その後も、ハチは毎日朝夕に渋谷駅に通い、改札口から出てくる人々の中に博士の姿を探し続けました。 再会を信じて待ち続けていたのでしょう。
忠犬ハチ公1日当たり乗降客数200万人超の巨大ターミナル・渋谷駅。駅前広場に立つ忠犬ハチ公像は、「日本一の待ち合わせ場所」として知られている。飼い主亡き後も渋谷駅前で主人を待ち続けたハチの逸話は、いまも世界中の人々の胸を打つ。2023年はハチの生誕1...
🐾ハチにとって、飼い主は「世界のすべて」だった。
人間は多くのものを持ち、選択肢も、居場所も、変化する力も持っています。
でも、動物はちがいます。彼らの世界はとてもシンプルで、だからこそ真っ直ぐです。
ハチにとっての世界は、「上野博士」というただひとつの存在でした。
食べ物や場所ではなく、“誰と過ごすか”が大切だったのです。
それはきっと、今を生きる犬や猫たちにも、まったく同じように当てはまるのかもしれません。
🐾ハチ公が教えてくれた「絆」のかたち
「忠犬」という言葉で語られることが多いハチ公の物語。
でも私たちが学ぶべきは、忠義や服従ではありません。
それは、“信じる心を、行動で伝え続ける強さ”。
言葉ではなく、態度で、習慣で、沈黙で、愛を示す力。
ハチがくれたのは、絆とはなにか──
本当の“つながり”とはどうあるべきかを、私たちに問いかける存在だったということです。
🐾無垢で、無言で、変わらない愛に、人はどう向き合えばいいのか。
犬や猫たちは、私たちのように言葉で不安を伝えたり、未来を見通すことはできません。
それでも、彼らは「信じて待つこと」をやめないのです。
その無垢な愛に対して、私たちはどう向き合えばいいのでしょうか。
一緒にいることを当たり前にせず、
愛されることを当然と思わず、
その目線の高さで、ちゃんと応える覚悟を持つ。
それが、動物たちと生きるうえで、最も大切な姿勢なのかもしれません。
🐾「忠犬ハチ公の日」に、あなたができること
この記念日は、過去の犬を讃える日ではありません。
今を生きる“あなたのそばの存在”に、想いを返す日です。
- いつもの「ただいま」を、目を見て伝える
- 忙しい朝も、名前を呼んで「行ってくるね」と言ってみる
- 大切な移動や通院のとき、不安なその子の心に寄り添ってみる
ほんの少しの「気づき」と「行動」が、
あなたとその子の絆をもっと深いものにしてくれます。

🐾“小さなハチ公”がいる
今もどこかで、あなたの帰りをじっと待っている子がいます。
鳴きもせず、ただ静かに玄関を見つめていたり、
車の音に耳をすませていたり。
それは、ハチ公と同じように、あなたしかいないと思ってくれている存在。
だからこそ、私たちはその気持ちを裏切らず、
心を返す責任があると感じています。
🐾「わんだにゃー」が大切にしているのも、その想い
ハチ公の物語は、昭和の話ではなく、
「今の私たち」と「今そばにいるあの子」に向けられた物語です。
変わらず愛してくれるその子に、
変わらず応える人でありたい。
私たちの暮らしのなかにある“無垢な愛”に、
どうか、まっすぐ向き合えますように。
いつでもどこでもペットと一緒🐾🚖
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